今日も耐えがたいほどに寒い一日だった。身も心も凍てついたまま終えてしまうのも口惜しいので近傍の映画館に立ち寄ることにした。
インビクタス 負けざる者たち
クリント・イーストウッド監督作品
ワーナー・ブラザーズ
2009
製作総指揮/モーガン・フリーマン、ティム・ムーア
製作/ロリー・マクレアリー、ロバート・ロレンツ、メイス・ニューフェルド、クリント・イーストウッド
原作/ジョン・カーリン
脚本/アンソニー・ペッカム
音楽/カイル・イーストウッド、マイケル・スティーヴンス
撮影/トム・スターン
出演/
モーガン・フリーマン、マット・デイモン、スコット・イーストウッド、ザック・フュナティ、グラント・L・ロバーツ、トニー・キゴロギ、マルグリット・ウィートリー ほか
一昨日はネルソン・マンデラが二十七年の投獄生活を終えて釈放されて二十周年だったそうだ。だからというわけでないが、このイーストウッドの最新作を一日でも早く観たくなったのである。
アパルトヘイトの頸木からようやく脱したばかり。黒人と白人の反目は誰の目にも明らか。貧富の差も甚だしい。疲弊しきった南アフリカ社会には問題が山積だ。就任当日、大統領専用車が立派なラグビー練習場の傍らを通り過ぎる。そこにいるのはユニフォームを着た白人選手たち。道を挟んだ向かい側の空地では粗末ななりをした黒人の子供たちがサッカーに興ずる。言葉を必要としない象徴的なオープニングだ。
官邸でも、黒人大統領の下では働けないと白人スタッフたちは浮足立ち、退職も辞さない構えだ。マンデラは全員を集めてこう言い放つ。「去りたい者は去るがいい。だが私には君たちの援けが是非とも必要なのだ。過去は過去。皆が一丸となって世界を導く光となろう」「どんな色をしていてもいい。
使える煉瓦は使うのだ」
(まだ書きだし)