先週からずっとかかりきりだった小冊子の編集作業が終了し、印刷所の入稿まで済ませたのでホッと一息。原稿がなかなか出揃わず、一時はどうなることかとヤキモキした。僅か十六頁の薄冊ながら、内容的には一冊の書籍並に充実しているので、遣り甲斐のある作業だった。ちょっと執筆もした。
開放感に包まれて夕方の神楽坂を歩く。約束の時刻にちょうどいい頃合いである。
一年半にわたって執筆した月刊女性誌の連載「旅するアート」が終了した。そこで編集担当の小島弥生さんが打ち上げ会と称して労いの席を用意して下さるという。同じ雑誌の直前ページで映画評を担当された大森さわこさんもお見えになるという。その大森さんの連載も同じく終了なのだ。
六時半。奥まった場所にあるのでちょっと迷いつつ「芝蘭」という四川料理店に辿りつく。小島さんは先着、ほどなく大森さんも到着。さっそく三人で乾杯し、次々に供される美味しい料理に舌鼓を打つ。
大森さんにお目にかかるのは1992年以来だから十七年ぶりということになる。たしかケン・ラッセルの当時の新作『ボンデージ』公開時に大森さんのトークがあり、その折りにちょうど上梓したばかりの拙著『12インチのギャラリー』を図々しく進呈した。もちろんその終章がケン・ラッセルに因んだ記事だったからなのだが、嬉しいことに大森さんはそのことを記憶されていて、同じ雑誌に連載している誼みから拙ブログを訪問して下さった。「いつかぜひ逢いましょう」と言い交わしているうちに、雑誌連載が打ち切りになってしまい、その慰労の席でようやく再会が叶ったという次第だ。
(まだ書きかけ)