先週に引き続きサティの『ソクラテス』を聴いてみる。作曲者の指示どおりに複数のソプラノが役を分担して管弦楽伴奏で歌った正統的な演奏だ。ほんとは四人必要なのだが、ひとり節約して三人。それでもまあよかろう。
エリック・サティ:
交響的ドラマ 『ソクラテス』*
三つの歌 ~天使たち、悲歌、シルヴィ**
三つの歌 ~青銅の像、ダフェネオ、帽子屋***
別の三つの歌 ~唄、中世の唄、花々**
四つの小さな歌 ~悲歌、踊り子、唄、さらば**
潜水人形 ~鼠の歌、スプレーン、アメリカ娼婦、詩人の歌、牡猫の唄***
アルキビアデス&ファイドロス=ソプラノ/スーザン・ビックリー
ソクラテス=ソプラノ/アイリーン・ハルス**
ファイドン=ソプラノ/パトリシア・ロザリオ***
リチャード・バーナス指揮 ミュージック・プロジェクツ*
ピアノ/ロビン・ボーマン** ***1990年7月7、8日、8月24日、ピーターシャム、オール・セインツ・チャーチ
LTM LTMCD 2459 (2006)
これは短命に終わった Factory という英国のレーベルから1990年頃に出ていた演奏と同じものだろう。凄く上手というわけではないが、楚々とした味わいが好もしい演奏。夏の夜更けにしんみり聴くのにこの奥床しいサティは似つかわしい。