昨夜はペルセウス座流星群が到来するピークだと聞いて楽しみにしていたのだが、当地は生憎の曇天で何も見られずに終わった。今夜は果たしてどうなのだろうか。
台風が海上へ逸れたのは同慶の至りだが、湿った熱風が吹き寄せるのに閉口。これでは亜熱帯気候と変わらない。
最近たまたま手にしたポール・パレー晩年のパリにおける演奏会実況を聴く。
ピエルネ: 音楽伝説「少年十字軍」(抜粋)*
ベートーヴェン: ヴァイオリン協奏曲**
ラヴェル: ボレロ
ソプラノ/クロード・ジルー*
レジオン・ドヌール教育会館児童合唱団*
ヴァイオリン/イェフディ・メニューイン**
ポール・パレー指揮
フランス放送国立管弦楽団"Gala des oeuvres de la Légion d'Honneur"
1972年4月12日、パリ、シャンゼリゼ劇場 (実況)
Vibrato VHL 309 (2008)
たいそう良好なステレオ録音が残されたのは僥倖である。怪しげな非正規の海賊盤にはただ「1972年」としか記されていないので、ジャン=フィリップ・ムーニエの評伝によってデータを補ったが、恐らくこれで間違いあるまい。
冒頭のピエルネはわずか八分間の抜粋なので、あっと言う間に終わってしまうのが口惜しいほど清純で美しい音楽。
メニューインは1927年パリに協奏曲デビューしたときの指揮がパレーだったというのだから、ご両人はかれこれ半世紀に及ぶ共演相手というわけである。琴瑟相和すとでもいうのだろうか、呼吸のよく合った見事な演奏である(とりわけ深く沈潜する第二楽章)。パレーのベートーヴェンはいつだって真っ直ぐで素晴らしい。
当日はベルリオーズの「海賊」序曲も奏されたらしいのだが、「ボレロ」はやはりプログラムの最後に置かれていたのだろう。いかにもパレーらしい快速の演奏で、デトロイトとのステレオ正規録音(約13分半)より更に早く12分48秒ほどで終わってしまう。それでも急かされたような印象は皆無なのがパレーのパレーたる所以であろう。