いやもう凄まじい暑さである。
窓を開けても熱風しか吹き込んでこない。仕方ないので窓を閉じて部屋の冷房をつけ、涼しげなバルト三国や北欧の国々を想像してみる。
とはいえ一度も訪れたことのない土地をイメージするのも限界があるので、せめて勝手知ったる英国の音楽でも聴いて、精神的な涼味を感じ取ろうという次第。
エドワード・エルガー:
驟雨 The Shower, op.71-1
丘の上で死す Death on the Hills, op.72
愛 Love, op.18-2
行け、わが歌 Go, song of mine, op.57
フレデリック・ディーリアス:
水の上で夏の夜を歌うための 第一番
To be sung of a Summer Night on the Water No.1
水の上で夏の夜を歌うための 第二番
To be sung of a Summer Night on the Water No.2
真夏の歌 Midsummer Song
「六つの初期の合唱曲」より
森を抜けて Durch den Wald
おお輝ける太陽 An den Sonnenschein
アヴェ・マリア Ave Maria
陽光の歌 Sonnenscheinlied
春の訪れ Frühlingsanbruch
グスターヴ・ホルスト:
アヴェ・マリア Ave Maria
歓迎の歌 A Welcome Song
ターリー・ターロウ Terly Terlow
初恋 The First Love (Y Cariad Cyntaf)
青草 Green Grass (Gwelltyn Glas)
恋人を恋す I love my love
「リグ・ヴェーダ」からの合唱頌歌(第三集)
夜明けに To the Dawn
水に To the Waters
ヴェナに To Vena
旅人頌歌 Hymn of the Travellers
スティーヴン・クリオバリー(Elgar & Delius)、ジャスティン・ドイル(Holst)指揮
BBCシンガーズ
2004年11月26日、8月5日、ロンドン、ナイツブリッジ、セント・ポールズ聖堂
BBC Music BBC MM252 (2005)
お目当ては勿論ヴォカリーズで唱われるディーリアスだったのだが、むしろ最後に置かれたホルストの「リグ・ヴェーダ」に取材した数曲の玄妙な味わいにうっとり夢見心地。インドなのに涼やかとはちょっと不思議だが。