三連休の中日とあって代官山は若い人たちで賑わっている。午後三時というのにかなりの暑さだが、今日は風があるのでどうにか凌げる。
七日からこの街のヒルサイドフォーラムで開催されていたマーリュス・ヨーヴァイシャ Marius Jovaiša の写真展「
知られざるリトアニア Unseen Lithuania」も今日で終了。ということで見納めにもういちど出向いた。今日は家人も同道。
美しい風景にしばし溜息をついたあと付属カフェで珈琲。今日は最終日なので展示は午後四時で閉まり、五時からはリトアニアから来日したピアニストがギャラリーの一室でリサイタルを催すというので居残る。
ユスタス・ドワリョーナス Justas Dvarionas は1967年生まれ。高名な作曲家バリース・ドワリョーナスを祖父にもつ音楽一家の出身、モスクワ音楽院でミハイル・プレトニョフに学んだという。この夏、昭和音楽大学の招きで初来日し、マスタークラスを催した由。この度の公開演奏は今宵だけだそうだ。
今夕のリサイタルは副題に「
ヨーロッパ古典からリトアニア音楽まで」とあるので、あるいはひょっとしてチュルリョーニスを生で聴けるのではないかとの淡い期待を胸に抱いて席に着く。
手渡されたプログラムを一瞥して狂喜した。夢かと思う。チュルリョーニスの前奏曲は数あれど、VL番号(ヴィータウタス・ランズベルギスによる整理番号)の「187」と「188」の二曲だけは特別なのだ。
ヨーハン・ゼバスティアン・バッハ:
イギリス組曲 第二番 イ短調
ミカロユス・コンタンティナス・チュルリョーニス:
前奏曲 変ニ長調 VL 187
前奏曲 ヘ長調/イ短調 VL 188
前奏曲 ニ短調 VL 239
バリース・ドワリョーナス:
瞑想曲*
ニ十四のピアノ小曲 より 七曲
セルゲイ・プロコフィエフ:
ピアノ・ソナタ 第二番
アンコール)
バリース・ドワリョーナス:
「冬のスケッチ」より 橇遊び
ピアノ/
ユスタス・ドワリョーナス
ヴァイオリン/
土屋響鼓*
(まだ書きかけ)