昨夜は夕食もそこそこに早く就寝した。妹から電話があったらしいが眠り呆けていて、家人に促されても出られなかった。
目覚めたのは深夜の十二時半。それからおもむろに執筆に取りかかる。なんというのろまなスロー・スターターなのだろうか。悲しくなる。
それでもどうにかこうにか書き進んで、ようやく終盤に差し掛かった。テーマは「税関吏」ルソーの熱帯への旅。実は遠い昔、三十代前半に何かの雑誌にこの主題で短いエッセイを書いたことをふと思い出した。いくつになっても進歩しない愚かなわが身を顧みて溜息をつく。少しは上達がみられればいいのだが。
執筆のお供に聴いた音楽。
モーツァルト:
ピアノ協奏曲 第二十七番
クラリネット協奏曲
ピアノ/ジャン=クロード・ペヌティエ
クラリネット/ミシェル・ルティーク
ジャン=ジャック・カントロフ指揮
オーヴェルニュ室内管弦楽団
1990年11月21、22日、オーヴェルニュ、サン=ジュネス=シャンパネル協会ホール
Lyrinx LYR CD 107 (1991)
モーツァルト:
ヴァイオリン協奏曲 第一番、第四番
ヴァイオリン/オレグ・カガン
ダヴィッド・オイストラフ指揮
モスクワ・フィルハーモニー交響楽団
1972年3月28日、モスクワ
Melodiya MEL CD 10 01215 (2007)
アレクサンデル・タンスマン:
フレスコバルディの主題による変奏曲 (1937)
交響曲 第四番 (1939)
四つのポーランド舞曲 (1931)
来たれ異邦人の救い主よ~二つのバッハのコラール (1939) より
マルチン・ナウェンチ=ニェショウォフスキ指揮
ポドラシェ・フィルハーモニー交響楽団
2005年11月、12月、ビアウィストク、ポドラシェ歌劇&フィルハーモニー楽堂
Dux DUX 0542 (2006)
このタンスマンのアルバムは重要である。ごく近年になって公刊・初演されたという第四交響曲をはじめ、未知の注目すべき楽曲が目白押し。他の曲もルネ=バトンやヴラジーミル・ゴルシュマンが初演時の指揮者に名を連ねるのも興味深い。新古典主義の色濃い美しくも端整な音楽だ。思いのほかルーセルに近似している。