昨日に引き続き今日も所用で江古田に出向いた。所用といっても内実は花見である。界隈の小学校や集合住宅の敷地に咲く桜を観て回る。半時間足らずだが、車椅子を押しながらの観桜なのでけっこう疲れる。
そのあとは昨日とは逆向きの路線バスで練馬の中村橋に出る。ここから千川通りを西に向かって歩く。この通りに植えられた桜並木は横に拡がった枝ぶりが素晴らしく、満開の花の下を歩く気分は最高だ。
ゆっくり十分ほど歩いて隣町の富士見台に到着。ここは十四年前まで住んでいた街なので懐かしさも一入。同行した家人は引っ越して以来ほとんど再訪していない由。ふと時計を見るとはや十二時半。そろそろ空腹を覚えたので、衆議一決してレストラン「香菜軒」を訪ねた。
先客がいなかったのでオーナーの三浦夫妻とひとしきり四方山話。この春からご子息が高校で寮生活を送るそうな。家人の記憶には奥さんに抱っこされた坊やの印象しかなく、高校生と聞いて目を丸くすることしきり。全く時の経つのは矢のようだ。
いつもながら香菜軒の料理は旨い。選び抜かれた素材、入念な味付け。どれを食べても唸ってしまう。まずは赤ワインを頼んで、酒のツマミに三品「大根のポタージュ」「ブルーチーズと胡桃のキッシュ」「長芋と菜の花のグラタン」をいただき、そのあとはカレーを「レンズ豆」「マトン」「地鶏と菜の花」と三皿。最後はチャイで締め括る。とりわけ「地鶏と菜の花のカレー」が絶品、その美味しさは筆舌に尽くしがたかった。
酔い醒ましを兼ねてしばらく歩いてみる。線路を越えて北側に出て、昔住んでいた貫井の界隈をそぞろ歩く。われわれが引っ越したあと西武池袋線は高架化され、それに伴って駅周辺の佇まいは大きく変わった。だがしばらく行くと、十四年前とほとんど変わらぬ懐かしい風景が道沿いに現れてきて、ほっと安堵する。もと棲んでいた家もそのまま健在だが、隣接する大家さんは疾うに引っ越してしまっていて、この辺りに知っている人は誰もいない。おまけにすぐ近くを環状八号線が強引に横切ってしまったので、もう懐かしい鄙びた佇まいは失われた。以前はそこここに散在した畑や梅林もほとんど全滅。
(まだ書きかけ)