所用で東京・江古田まで往復したのだが、それだけのことでどっと疲れてしまう。
でもただ帰宅するのも癪なので、池袋で途中下車してジュンク堂で新刊をあれこれ物色。一時間ほど立ち読みしたあと四階のカフェで一息いれる。
一階のレジに差し出したのは結局この二冊になった。
L・P・ハートリー
今本 渉 訳
ポドロ島
河出書房新社
2008
"The Go-Between"(『恋』もしくは『恋を覗く少年』)のL・P・ハートリー(レズリー・ポールズ・ハートリー)なのである。
昨年こういう短篇アンソロジーが河出から出たことは風の便りで承知していたが、英文学の棚でどうしても見つからず、えらく往生した。なんのことはない、「海外ミステリ」の書棚にあった! "Kawade Mystery" 叢書の一冊なので致し方あるまい。で、読後感想はしばし待たれよ!
リング・ラードナー・ジュニア
宮本高晴 訳
われとともに老いよ、楽しみはこの先にあり
リング・ラードナー・ジュニア自伝
清流出版
2008
うわあこんな本が出ていたとは知らなんだ! リング・ラードナー…といっても野球コラムで名高いユーモリストぢゃなく、その息子のほう、つまり「ハリウッド・テン」すなわち赤狩りの犠牲者のひとりにして、かの怪作『М★A★S★H(マッシュ)』の脚本家である「Jr」のほうだ。これは読むのが楽しみだなあ、と思いつつ、帰宅の地下鉄で早速ページを開くも睡魔には勝てなかった。
帰宅後に呑んだ麦酒のせいか、さらに昏々と眠り続け、ハッと目覚めてTVを点けたら、おやもう「週刊ブックレビュー」の時間だ。