遅々とした足取りながら、今日からCDのライナーノーツの執筆に取り掛かっている。
一週間ほどの準備期間中、その指揮者の評伝をパラパラ捲ったり、関連ディスクを聴いてライナーを通読したり。いつもどおり俄か勉強なのだが、ともあれ準備は整った。あとは知っている事実を順序だてて書くばかり。
ちょいと調べものをしに別棟の書庫に出向いたついでに八百屋で買い物。
もう大粒の苺が出回っていて、蜜柑を押しのけんばかりの勢いだ。野菜もそろそろ春の気配が濃厚で、独活や蕗の薹や菜の花がそこここに目につく。ブロッコリーによく似た、しかし姿形は菜の花のような不思議な緑色野菜を発見。名札に「スティックセニョール」という変てこな名が記してある。茹でてサラダにしてもいいが、油で炒めるとたいそう美味だという話なので、ものは試しと買ってみる。
で、それを家人が油炒めにしたので食してみると、これが旨い。さくさくした歯応えがあって、先端の花蕾の部分だけでなく、下の茎まで美味しく食べられる。肉料理の付け合わせにしたのだが、実に宜しかった。牡蠣油で炒めたらきっと中国料理にも最適だろう。
調べてみたら、この野菜は芥藍(かいらん)という中国野菜とブロッコリーとを交配させた新種だそうで、日本の種苗メーカーが拵えたのだそうだ。「ブロッコリーニ」とも「スティックブロッコリー」とも呼ばれているらしい。
そんなわけで夕食後はこれから少し寝て、また夜鍋仕事と相成る。