なんでも探してみるものだ。急な必要に迫られて、試みにオークション・サイトで検索したら、もう入手は無理と諦めていた稀少なCDがちょうど出品されていた。好機逃すべからずと勇んで入札したら、幸いなことに競合する相手も現れず、リーズナブルな安価で落札された。
ポール・パレー Paul Paray は小生が夙に愛してやまないフランスの名指揮者だが、彼の前半生は作曲家としてのそれであり、二曲の交響曲、バレエ音楽、カンタータやオラトリオ、歌曲、室内楽、ピアノ曲…と実に広範囲にわたる楽曲が遺されている。今や殆ど顧みられることのないパレーの作品中、まだしも世に知られているのは、ジャンヌ・ダルクが火炙りになって五百年目にあたる1931年にルーアン大聖堂で初演された「ミサ曲」であろう。
ポール・パレー:
ジャンヌ・ダルク歿後五百年のためのミサ曲
ソプラノ/ジーナ・ダレッシオ
コントラルト/スーザン・ストット
テノール/ヒューゴー・ヴェラ
バス/スティーヴン・ヘンリクソン
エドゥアード・ペローン師 指揮
アサンプション・グロットー聖堂合唱団・管弦楽団
1998年9月、デトロイト、アサンプション・グロットー聖堂
Grotto Production N36D8 (1998)
いやはや、世の中には奇特な方が現れるもので、パレーの忘れ去られた楽曲の数々を蘇演・録音してCDを自主制作している神父さんがデトロイトにおられる。
(まだ書きかけ)