朝起きて煙草をふかしにヴェランダへ出た途端、ああ寒いと思う。いよいよ秋が深まったのだ。
十月も残すところあと二日となった。なにやら忙しいばかりで過ぎ去ってしまいそう。ようやく大学での授業が終わり、拙稿「初めて日本語になったロシア絵本」の再校(例の腹立ちゲラだ)も戻してしまい、韓国からはインタヴュー掲載誌が届いた。というわけで、あれやこれや、一区切りがついた心持ちになる。
このところ授業の準備やら原稿書きやらで、別棟の書庫からあの本、このCDを必要に迫られてあれこれ運び込んでは資料として居間に置いていた。いつの間にか、それらがほうぼうでうず高く山をなしてしまい、家人から「一体全体いつになったら片付けるのか」ときつい叱声を浴びせられた。まことに御尤も。この週末に大整理をせねばなるまい。