昨晩は十二時過ぎまで冴え冴えとした明月が中空に映えていたのだが、風呂上がりに再度ヴェランダへ出てみたら、全天が厚い雲に覆われて見えなくなった。さっきのが見納めだった。
一夜明けた朝食は月見団子。上糝粉で作る団子なので、餅米のようなモチモチした食感はないが、これはこれで旨そうだ。ところが、口をついて出てきた会話はおよそ食事時には似つかわしくないものとなった。例の三笠フーズによる「非食用米の不正流通」問題だ。
食用に適さないと知りながら食用米と偽って不正転売して利鞘を稼ぐやり口はむろん言語道断だが、もっと噴飯ものなのは「非食用米」の用途についての農林水産省の虚偽の説明だ。三笠フーズは「工業用糊加工品」に用途を限るとして、この米を安価で手に入れた。ところが、マスコミ各社の取材によれば、当今の日本では澱粉糊の原料に米が使用される例はほぼ皆無なのだという。ヤマト糊はタピオカ、不易糊はコーンスターチから作るのだそうだ。住友3Mも米を使っていない。合板や集成材の接着剤にも小麦は使用されるが、米はあり得ないという。そうなると農水省の説明は根底から論拠を失い、そもそもなんの用途ももたない三笠フーズに米を売り渡したことになる。
このあたりの事情について農水省の担当部署が何も知らなかったとは考えられない。もしもそうなら、彼らは工業用米穀の用途も知らぬ素人集団ということになろう。もちろん彼らはその辺の事情を知りぬいたうえで、ダブつき気味な非食用米の厄介払いをしたのであろう。
そもそもこの非食用米を輸入したのは、われらがニッポン政府なのだ。WTO(世界貿易機構)との合意で、黴や農薬に汚染された「事故米」を、食用にはならぬことは百も承知で年間七十万トン以上も輸入し続けているのだという。「汚れた米」と知りつつ買い入れ、その用途については無知を曝け出す(あるいは無知を決め込む)。この問題で最も許しがたいのは、この危険なシステムを唯々諾々と受け入れたこの国の政府、さらにはそれを永年にわたって運用して恥じない厚顔な農水省の官僚たちである。どんな商社だって、ここまで無責任な輸入に手を染めはしまい。露見すればたちどころに倒産へと追い込まれるからだ。
今日に到るまで、農林水産省のHP
http://www.maff.go.jp/j/soushoku/0809_beikoku/index.html
では、このあたりに関する納得できる説明や釈明は全くなされていない。彼らを恥じ知らずのならず者集団と呼ばずして、なんと名指しすればいいのか。
農林水産省総合食料局食糧貿易課
農林水産省総合食料局消費流通課
もしもあなたの周辺にここの部署の者がいたならば、顔面に唾を吐きかけ、直ちに絶交しよう。人間として許せない最低の連中だからだ。彼らには牢屋に入ってもらわなくとも結構だ。残りの人生、毎日三度の食事にこの「事故米」を食べ続けてもらえばそれでよい。
そんな会話を交わしながら食した月見団子が旨かろうはずもなかった。