暑くて暑くてたまらない。梅雨明け宣言このかた、いきなり夏が本格化し、じりじり、むしむし、どこで何をしていても焼けつくような熱気が容赦なく襲ってくる。
こんな日は読書も原稿書きもままならない。諦めてネットサーフィンでもしようと、ポータルサイトを開くと、「今日は何の日?──ハンバーガーの日」とある。聞いたことないなあ、ハンバーガーの日なんて。家人に尋ねても「知らない」という。
ちょっと調べてみたら、こういうことだ(出典は
→ここ)。
日本マクドナルドが1996(平成8)年に制定。
1971(昭和46)年7月20日、東京・銀座の三越内に日本マクドナルドの1号店が開店した。
この日、1万人以上の客がつめかけ、1日で100万円以上の売り上げを記録した。
な~んだ、そういうことだったのか。
このマクドナルド一号店には鮮明な記憶がある。
たぶん創業開店からまだ間もない頃、行列をしてここでハンバーガーを買った憶えがあるのだ。もちろんハンバーガーなるものの実体に触れたのも、これが初体験。正直なところ、なんと美味しいものだろうと感嘆した。大学一年のときだ。
はっきり覚えているのは、三越の一階にあったこの店から、あの独特なミンチ臭が階段伝いにずっとデパートの上階にまでたち昇っていたこと。誰も苦情を言わなかったのだろうか。
うんと小さい時分、TVで米国製アニメ『ポパイ』を毎週観ていて(『月光仮面』ともども日曜の夜の楽しみだった)、脇役のノンビリ男ウィンピーがいつも大口を開けて美味しそうに頬ばっていた謎の食べ物としてこれを知った。ウィンピーはいつも手元不如意らしく、友人のポパイやオリーヴに「来週きっと返すから」と言いながら借金してまでこれにガブリつこうとした。子供心に「どんなに美味い食べ物なんだろう…」と憬れたものだ。
当時(1960年代前半)リアルタイムでその現物にありつけたのは、おそらく立川、福生、狭山といった米軍基地文化圏内だけだったろうから、ハンバーガーは長らく「夢のまた夢」であり続けた。
銀座四丁目で延々と行列をしてまで齧りついたハンバーガーは、そんな幼い日の「見果てぬ夢」の実現だったのだ。