東京での所用のついでにお茶の水に立ち寄り、今日も中古CDを少しだけ物色。
このところ急速に関心を深めているトゥビンとトルミスのディスクを一枚ずつ見つける。加えてボロディンの弦楽四重奏曲集(Sony St. Petersburg Classics)やら、レーガーのピアノ三重奏曲集(Etcetera)やら、英国近代合唱曲集(Collegium)やらを発掘。わざわざ来た甲斐があったというものだ。
ホクホク顔で東京駅に出て、そのまま帰路につこうと急ぎ足でコンコースを歩き出したところを背後から「オイ、沼辺!」と呼びとめられる。振り向くと、学生時代からの古い友人で葉山の神奈川県立近代美術館の学芸員・太田泰人君ではないか。驚いたなあ、こんなところで会うなんて。
このところ体調を崩していると風の噂にきき、ずっと気にかけていたのだが、見たところ血色も良く元気そうだ。今日は同僚とともに所用で高崎まで出掛けたその帰りなのだという。
折角なので構内の喫茶店で互いの近況を報告しあう。
彼の話によると、昨年の後半からずっと体調が思わしくなく、年末に内臓疾患で入院、精密検査そして手術と大変な日々を送っていたらしい。幸い手術は成功し、もう普通に日常生活を送っているとのことだ。
それにしても彼と小生とは殆ど同年齢。とても他人事とは思えない。気ばかり若くても、実際はもう「初老」と呼ばれてもおかしくない年頃に差し掛かっている。悲しいけど、それが現実なのだ。
お互い、やりたいことを先延ばしせず、悔いのないよう、思う存分に生きよう。人生とは走行距離の定まらないマラソンレースなのだから。それが今日の結論だ。