蛇足というか、追伸めいたひとこと。
寝坊して起きたら外は気持ちのよい快晴、ただし風がやたらと強い。
居間をざっと掃除して、さあ今年聴く最後のCDはなんにしようか。昨日みつけてきたなかから、これを選んだ。普段は滅多に耳にしないアカペラの合唱曲。たまにはいいだろう。
"BBC Singers 70 Years"
バッハ: モテット「聖霊は救い給う」BWV225*
レーガー: 死よ、お前は何と苦痛に満つるものか~「三つのモテット」作品110より
メンデルスゾーン: 早春、ナイチンゲール、狩の歌~「緑のなかで」作品59より
ディーリアス: 水の上で夏の夜を歌える、真夜中の歌
スタンフォード: 青い鳥
ラヴェル: ニコレット、楽園の三羽の美しい鳥、ロンド~「三つのシャンソン」
ラッスス: イエスは心中怒りをおぼえ**
バートウィスル: ナレーション "A Description of the Passing of a Year"
ホルスト: This have I done for my true love
ジュリアン・ボンド: Ye shall have a song~"A Night for Holy Joe" より
サイモン・ジョリー、ジェイン・グローヴァー*、ボー・ホルテン**指揮 BBCシンガーズ
1993-94年、ロンドン、メイダ・ヴェイル・スタジオ
BBC Music MM125 (1994)
このCDは選曲がことのほか素晴らしいのではないか。惚れ惚れするような珠玉の無伴奏合唱曲が惜しげもなく繰り出される。その美しさは天上的なものから地上的なものまでさまざま。馴染みの曲はディーリアスとラヴェルくらいだが、日頃は敬遠しがちなレーガーやスタンフォードにもいたく心うたれる。最後のジュリアン・ボンド(1970年生まれだという)の親しみやすい曲想にもたいそう惹かれた。
そんなわけで、「第九」ではないけれど、合唱とともに過ぎ行く年というのはなんだか良いものだ。それでは今度こそ、皆さん、よいお年をお迎え下さい!