ぐっすり昼寝したあと四時ごろに起き出して、ヴェランダで土いじり。
連休中にプランターに蒔いた朝顔の発芽率が思いのほかよく(ほとんど全部芽が出たのだ)、見る見るうちに過密状態と相成った。八百屋で売っているスプラウトをご想像あれ。双葉の苗があんなふうにギッシリ生育してしまったのだ。
プランターの土ごと掘り返して、根を傷めぬよう注意しつつ、用意した別のプランターに植え替えていく。今度は密にならぬよう間隔をとりながら。これがけっこう面倒で気苦労の多い作業なのだ。二鉢やったところで腰が痛くなり、だいぶ日暮れてきたので今日はここまで。
植え替えた苗はなんだかヒョロっとして頼りなげな様子。自立できずグッタリしているのもある。根付いてくれるか心配だ。
家人は例に拠って踊りのお稽古で不在。この際とばかり、大音声で音楽をかける。
アムステルダム・コンセルトヘバウ(←この発音が正しい)管弦楽団70年代ライヴの続き。
クラウディオ・アラウの独奏、ヨッフムの指揮でシューマンのピアノ協奏曲(1977収録)。
エリー・アメリンク独奏、ヨッフム指揮でバッハの「結婚カンタータ」(1973)。
バリー・タックウェル独奏、ライトナー指揮でモーツァルトの第四ホルン協奏曲(1973)。
同じくライトナーの指揮でシューマンの第三交響曲(1973)。
どれも秀逸な名演なので溜息が出る。ライトナーなんて大したことのない指揮者だと思っていたのに、こうして聴くと、どうしてどうして、構えの大きい巨匠的な音楽が無理なく流れてくる。いい時代だったのだ、恐らくこれが最後の。
一度だけ(正確にいうと二日続けてだから、二度)足を踏み入れたことのあるコンセルトヘバウ楽堂の、しっとり落ち着いた木製のたたずまいを思い出しながら聴く。響きのまろやかな、なんとも素晴らしいホールだった。レニングラード=ペテルブルグのフィルハーモニー・ホールと双璧かも。
舞台が急勾配の擂り鉢状になっているのが特徴で、指揮者は上手の後方から長い階段を降りながら登場してくる。「蒲田行進曲」の大階段みたいに途中で転びやしないかとハラハラしたのを憶えている。