夕方、神保町で南陀楼綾繁さんにお目にかかる。驚いたことに、当ブログについて話を聞きたいとおっしゃる。『彷書月刊』という雑誌で連載中のコラム「書物サイト~ぼくの書サイ徘徊録」で取り上げてくださるのだという。なにぶんブログを始めてまだ三月半という新参者だし、記事の内容も、ご覧のとおり行きあたりばったり。とても自慢できるような代物ではない。とはいえ、せっかく注目してくださったのだからと、恐縮しつつ、おっかなびっくりインタヴューをお受けした。
正直なところ、数人の友達を除けば、当ブログにどんな読者がおられるのか、さっぱり見当がつかない。そもそも、こんな身勝手な記事を読んで、誰が面白いと思うのかしらん。それでも毎日欠かさず書き綴ってきたのは、やっぱり書くことそれ自体が無性に楽しいからだ。
これまで自分一人でずっと抱え込んできた体験やら記憶やらを、ボケが来ないうちに少しでも書き留めておこう。それが誰かの役に立てばこんなに嬉しいことはない。友人のBoe君がいみじくも言っていたように、われわれがやっていることはみな、多かれ少なかれ「遺言」なのかもしれない。