今日(2025年3月7日)は、モーリス・ラヴェル生誕百五十周年の記念日である。これまでにドビュッシー(2012年)、サティ(2016年)、ルーセル(2019年)と順繰りに周年を祝ってきたのだが、十三年かけて、とうとうラヴェルにまでたどり着いた。感慨なきにしもあらず。
フランス本国は言うに及ばず、世界各地でこの日を寿ぐ祝典や演奏会が催されることだろう。この極東の島国も例外でないだろうが、さすがに記念日当日には特段の企てはなさそうだ。ならばこれを聴こう。
"Festival Maurice Ravel"
パリ、シャンゼリゼ劇場
フランス放送国立管弦楽団 特別演奏会
モーリス・ラヴェル:
歌劇《スペインの時》
コンセプシオン/ドニーズ・デュヴァル
ゴンザルヴ/レーモン・アマード
トルケマダ/ジョゼフ・ペーロン
ラミロ/ロベール・マサール
ドン・イニゴ・ゴメス/アンドレ・ヴィシエール
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歌劇《子供と魔法》
火、王女、夜鶯/ジャニーヌ・ミショー
子供/マルグリット・ピフトー
母、中国茶碗/ジャニーヌ・コラール
ソファ、蜻蛉、梟、動物その2/ソランジュ・ミシェル
蝙蝠、栗鼠/クローディーヌ・ヴェルヌイユ
羊飼女、動物その1/クリスティアーヌ・ジャカン
牝猫/アネット・マルティノー
牡猫、大時計/ガストン・レー
肘掛椅子、樹、動物その4/アンドレ・ヴェシエール
ティーポット、小柄な老人、蛙、動物その3/ジョゼフ・ペーロン
フランス放送合唱団
マニュエル・ロザンタール指揮
フランス放送国立管弦楽団
INA(国立視聴覚研究所)アーカイヴ音源(配信のみ)
ラヴェルの歌劇を二つ並べた究極のダブル・ビル。スペイン趣味と童心への憧れ、そして入念精緻な管弦楽法。言ってみればここにラヴェルのすべてがある。これは1957年、作曲家の歿後三十周年を記念して催された演奏会の実況録音。往時のパリを代表する名歌手たちがずらり顔を揃え、ラヴェルの愛弟子マニュエル・ロザンタールが指揮している。