3月18日にTOKYO FMから放送された「村上RADIO特別版 戦争をやめさせるための音楽」が第五十九回ギャラクシー賞ラジオ部門優秀賞を受賞したそうだ。番組ホームページから引く。
この番組は、TOKYO FMをはじめとするJFN38局ネットで、毎月放送している『村上RADIO』の特別版で、社会情勢を受け、作家・村上春樹が音楽に祈りをこめて届けた緊急特別番組です。これまでの歴史の中でミュージシャンたちがプロテスト・ソングとして声を上げた反戦歌だけではなく、命の尊さや愛の大切さを歌詞に込めた楽曲を選曲。背景となった社会情勢や、ミュージシャンの強い思いを踏まえながら、村上春樹自らが歌詞も翻訳し、解説します。若者たちが傷ついてきた戦争の歴史を再び繰り返さないために、ミュージシャンたちが音楽に託したメッセージを、村上春樹があらためて紡ぎました。放送終了後には全編の英訳を番組サイトに掲載。世界に向け、メッセージを発信しました。
今年2月24日に始まったロシアのウクライナ侵攻を受け、作家の村上春樹さんは、急遽、反戦や命の大切さを伝える音楽で戦争の停止と平和を呼びかけようと特番を企画、3月18日に放送しました。村上さんは自ら所蔵するレコードのなかから選んだ楽曲を、歌詞の意味や当時の社会情勢とともに紹介し、若者に命の大切さを伝えるとともに、「年寄りが勝手に始めた戦争で若い人が命を落とすというのは、本当に悲しむべきことだ」と反戦の想いを語りました。
これを受けて、今日(6月12日)の午後七時から特別にこの回の再放送があるとのこと。放送に先立ち、村上春樹からリスナーに宛てて、以下のコメントが届いている。
この「村上RADIO特別版 戦争をやめさせるための音楽」が放送されたのは3月18日のことで、それ以来もう3ヶ月近くが経過していますが、残念ながらウクライナでの戦火が収まる気配は見えません。死んだ人、怪我をした人、破壊された家屋の数がどんどん増えていくばかりです。それを見ていると、ぼくらがどれだけ声を上げたところで、まったく無力じゃなんないかと思えることもあります。
でも音楽や言葉の力は、見た目よりもずっと深く、強いものです。その力を信じて、メッセージを届け続けましょう。「そう思うのは、ぼくひとりだけではないはず(ジョン・レノン)」です。You are not the only one.(村上春樹)
聴取期限は6月13日の22:49まで。たった一日しかないのでご注意を!