今年の恵方が「南南東」だと知った以上、臍曲がりな小生は今宵、その正反対の方角を指向する音楽をどうしても聴いてみたくなった。
"Alfred Hitchcock's North by Northwest"
バーナード・ハーマン:
《北北西に進路を取れ》オリジナル・サウンドトラック
バーナード・ハーマン指揮
M. G. M. スタジオ・オーケストラ
1959年、ハリウッド
Turner/Rhino R272101 (1995)
《めまい》《サイコ》と並んで、ヒッチコック監督作品にバーナード・ハーマンが提供した映画音楽の金字塔のひとつ。冒頭いきなり始まるタイトル曲のファンダンゴの血脇き肉躍る躍動感はどうだ! これだけでもう、したたか打ちのめされてしまう。
本CDはこの映画のサウンドトラックから音楽部分を丹念に抽出して、全五十のトラックに収めた(ほぼ)完全収録盤。これを聴くとハーマンの音楽的才能がいかに図抜けていて、息詰まるサスペンスフルな場面でも、甘美でロマンティックな場面でも、ハーマンの多彩で変幻自在な音楽語法が惜しげもなく注ぎ込まれる。映像喚起力が抜群なのも彼の音楽の特徴だ。
これらを通して聴けば、ハーマンが凡百のハリウッド作曲家と全く次元を異にした存在か瀝然とする。ただし全部だと六十四分もかかってしまうから、それを十五分間に集約したダイジェスト版でお耳にかけよう。
Overture / Main Title
The Streets
The Door / Cheers
The Return / Two Dollars
The U.N. / Information Desk
The Knife
Interlude
The Airport
The Cafeteria / The Shooting
The Crash / Hotel Lobby
Detectives / Conversation Piece / Duo
The Forest
The Balcony / The Match Box
The House
The Gates / The Stone Faces / The Ridge / On The Rocks / The Cliff / Finale