今日は忘れもしない大瀧詠一のご命日、これが七回忌になるのだという。ニッポン放送で追悼番組をやっているのはそのせいだ。
2013年12月30日、夕食後にデザートの林檎を食べている最中に急死した。ご当人にも全く自覚はなかっただろう。享年六十五はあまりにも早すぎた。生きていたら七十一歳で来年の「はっぴいえんど」五十周年を迎えたはずだ。
だからといって再結成ライヴなど絶対にやらなかっただろう。実質的な創作活動からはとうの昔に身を引き、1985年を最後に人前で歌うことも絶えてなかった。大瀧詠一は長すぎる晩年を生きたのである。
彼ほどの傑物が四半世紀以上もアルバムを出さず沈黙してしまうなんて、取り返しのつかない損失だが、そうなってしまった理由もわからないではない。この国の浅薄な音楽ビジネスが彼を疲弊させ深く傷つけたのだ。
大瀧詠一の歌声が聴ける最後の録音となった竹内まりやとのデュエット《恋のひとこと Something Stupid》(2003)で、二人といない絶妙なクルーナー・ヴォイスを偲ぼう。
https://www.youtube.com/watch?v=8DMqxwO7Axg