《Chu Kosaka/ HORO 2018 Special Live》
ほうろう
機関車
ボン・ボヤージ波止場
氷雨月のスケッチ
ゆうがたラブ
しらけちまうぜ
流星都市
つるべ糸
ふうらい坊
~Encore~
上を向いて歩こう
ヴォーカル/小坂 忠
バックバンド/鈴木 茂、小原 礼、屋敷豪太、Dr.kyOn(川上恭生)、斎藤有太
コーラス/Aisa
2018年3月5日、ビルボード東京
日本コロムビア Better Days COCB-54264 (2018)
→アルバム・カヴァー
涙なくしては聴けないアルバム。でも小坂忠はとても元気だ。声に張りがあり、歌に力が籠もっている。往時に比べてずっと深みとゆとりが生まれ、生きてステージに立つ歓びをしみじみ噛み締めるような唄いっぷりなのだ。
こうして《HORO》収録ナンバーを聴いていると、1975年に中野サンプラザで観た「ティン・パン・アレー・フェスティバル」と共立講堂で観た「ファースト&ラスト・コンサート」(どちらも最新アルバム《HORO》の曲を披露)の残像や、2005年に狭山の稲荷山公園で聴いたライヴ(最後に細野晴臣と「ありがとう」をデュエットした)の記憶が、それこそ走馬灯のように脳裏を去来する。老人には思い出が多いのだ。
でも、それらに増して、現在の小坂忠の歌のほうがずっと滋味豊かで魅力的に思えるのが、なによりも悦ばしい。我がことのように嬉しいのだ。