毎日が日曜日の境遇なので、連休も祝祭日も関わりなく安閑と暮らしているが、珍しくもここ三日間は身辺多忙、外出が続いて心身共にどっと疲労を覚えた。
一昨日の土曜日には埼玉から姪っ子が来訪。亀戸天神の鷽の加護もあったか、めでたく高校入試に合格したというので、かねてからの約束どおり家人と三人で会食。半年間の受験勉強が稔って念願の志望校に受かったのは何よりである。近所のホテルまで赴いて、ちょいと高級なフレンチを奮発。そのあと拙宅に立ち寄って、猫と戯れたり四方山話やゲームに興じたりした。少し見ぬうちに背丈もぐんと伸び、もう母親を追い越したそうな。夕刻まで過ごしたあと、駅まで見送りにいき、駅前のラーメン屋で軽く夕飯を食べて別れた。久しぶりに半日を血気盛んな十代娘と過ごしたので、活力が湧いたのと草臥れたのとが半々といったところ。
昨日の日曜日は家人に同行して茨城の実家を訪問。義弟の運転する車に同乗させてもらい、次第に近づく筑波山を眺めているうちに到着。いつも変わらぬ田舎の景色に心和む。お彼岸とて墓参が帰郷の主目的だが、専業農家の義兄夫妻からはいつも米や野菜を送ってもらっているので、その御礼も兼ねた表敬訪問なのである。たまたま姪っ子も帰郷中で、生まれたばかりの長男をあやしていた。赤ちゃんは終始ご機嫌、少しも泣いたりむずかったりしない。訊くと誕生日が小生と一緒だという。帰りしな土産に近所で採れたという果物を頂戴する。帰宅して包みを開けたら、これまでに見たことのない大粒の苺がどっさり。試みに秤で計量してみたら一粒四十五グラムもあった。口に含むと濃厚な甘さと香りに陶然となる。
そして今日は家人の所用の付き添いで昼前に上京。このところ続けざまの晴天だが、今日はわけても暖かい春爛漫の日和で、歩いていると陽射しに背中が汗ばむほどだ。恙無く用事を済ませたら丸ノ内界隈を散策して遅い昼食。馴染の店で家人はアッラビアータ、小生はリゾット(シラスと青葱入り)。旨いのだこれが。さすがに三日続いた外出が老骨にこたえたのか帰路の車中では爆睡。駅からの帰途ちょっと寄り道して早咲きの河津桜を眺める。すでに完全に満開に達し、微風に花弁がチラリハラリと舞い散る。こうなるともう染井吉野の開花も時間の問題だ。