今日グーグルのポータルサイトを訪れて不意打ちを喰らった方は少なくないだろう。googleの文字の真ん中で王冠をかぶった着ぐるみ坊やが踊るように手足をばたつかせている。絵本『
かいじゅうたちのいるところ(いるいる おばけが すんでいる)』の主人公マックスだ。
ほほう!と驚きの声を上げつつ
▶マークをクリックすると、部屋から森へと怪獣たちがマックスのあとを追いかける。追っ手を振り切って坊やがヨットを船出させたと思ったら、舞台はいつしか深夜のキッチンに早変わり。『
まよなかのだいどころ』の世界だ。小さなコックたちが忙しく走り回ると背景は再び一変し、今度は鄙びた劇場のステージ。扮装した異形の動物たちが駆け抜ける。これは、ええと、確か『
おいしそうなバレエ』のダンサーたちだな・・・。最後は登場人物の全員が一堂に会し、賑々しく「85」の数字を取り囲んだところで大団円のストップモーション。
一分半のささやかなモーリス・センダック劇場。今日はセンダックの生誕八十五周年なのだ。肝腎のご当人の不在が悲しいけれど、もう嘆くのはよそう。
折角そうと知ったのだから今夜はこんなDVDを観て夜更かししよう。
Tell them anything you want:
A Portrait of Maurice Sendak
by Lance Bangs & Spike Jonze
Outside Productions/ Oscilloscope Pictures (2009/2010)
森の中の一軒家でセンダック翁が驚くほど率直に語る。幸せな子供時代の記憶、愛おしい兄姉弟の思い出、自作絵本とそこに籠めた密かなメッセージ、同性愛者として想うこと、そして来たるべき死について。何度観ても含蓄の深い映像作品だ。センダックとその仕事を愛する人には必見だろう。
なに? グーグルのポータル画像を見逃したって? そういう人のために、親切などなたかがちゃんと録画しておいてくれたので安心されよ(
→ここ)。