今日も所用で上京、予想外に早く片付いたのを見計らい地下鉄を乗り継ぎ新橋へ。高速道路に沿って有楽町方向に小走り。目指す居酒屋「
土風炉 コリドー街」までたった五分の道のりがもどかしい。集合時刻の六時は疾うに過ぎてしまった。
実は呑み会の予定は一週間も前からミクシィに告知されていたらしいのだが、迂闊にもずっと気づかず、危うく見逃すところだった。直前になって発起人のBoe宛てに慌てて「参加したい」と連絡を入れた。
例によって維納から一時帰国中のBoe君を囲んで「荻大」の旧友たちと談笑する暑気払いの会なのだが、今日はいつもと心構えがちょっと違う。
遠い昔の発足当初、この遊び仲間「荻大」こと「荻窪大学」のメンバーは十五歳の中学生から二十二歳の大学生までを幅広く含んだ集団だった。当然ながら往時の年齢構成はそのままスライドして現在に至っている。ここ数年の間、参集者全員が五十歳代で横並びに揃っていたのだが、それも今日でおしまい。最年長の者が来月とうとう六十になる。しかもそれは哀しいことに小生なのだ。そういう次第で、他の皆はいざ知らず、自分にとって今宵はなんだかセンチメンタルで感無量な集いなのだ。万難を排しても参加したかったのはそういう事情からである。
係に案内され個室に着くと、すでに宴たけなわ、先着した
Boe、
あっこ、
こいぶー、
あきらの諸氏嬢が着座して賑やかに談笑飲食に励んでいる。小生に半時間ほど遅れて、仕事帰りという
しゅん、
おらが両氏も到着したので計七名。いつもどおりの面々が揃った。常連格の
のり氏、
かむら嬢はあいにく都合がつかなかった由。
いつものように話題は多岐に渉る。脱原発やオスプレイ配備、次期政権の行方といった喫緊の時事問題から、「あきらデジタル化計画」に纏わる諸々の困難まで。ミュージカル「ヘドウィグ Hedwig and the Angry Inch」再演に対する憤懣(@あっこ)やら、最近の維納での「クリムト展」の大盛況ぶり(@Boe)やら、出版界に横行する噴飯物の誤訳問題(@小生)やら、名曲「イパネマの娘」誕生の店を訪れた旅の追憶(@あきら)やら、話は縦横無尽に炸裂交錯する。ああ荻大だなあ。
アッと云う間の四時間半。外に出ると風は思いのほか涼しい。秋の気配が忍び寄る。次に皆と逢うのは年末だろうか。そのときはもう還暦老人だ。いやはや。