生誕百五十周年を寿いだ企画盤のうちで恐らく最も重要なディスク。人間的、余りに人間的なバルビローリのディーリアス。遅播きながら心して聴いている。
"Barbirolli conducts Delius"
Disc 1/
ディーリアス:
楽園への歩み ~「村のロメオとユリア」
「アーメリン」前奏曲
春に郭公の初音を聴いて
「フェニモアとゲルダ」間奏曲
牧歌*
ソプラノ/シルヴィア・フィッシャー*
バリトン/ジェス・ウォルターズ*
ジョン・バルビローリ卿指揮
ハレ管弦楽団
1956年6月22日、12月29日*、マンチェスター、自由貿易会館
夏の歌
二つの水彩画
ジョン・バルビローリ卿指揮
ハレ管弦楽団
1950年2月4日、ロンドン、アビー・ロード、スタジオ1
1948年5月1日、マンチェスター、ホールドワース・ホール
日の出前の歌
ジョン・バルビローリ指揮
新交響楽団
1929年6月7日、ロンドン、キングズウェイ・ホール
Disc 2/
牧歌
ソプラノ/シルヴィア・フィッシャー*
バリトン/ジェス・ウォルターズ*
ジョン・バルビローリ卿指揮
BBC交響楽団
1953/54年頃?、ロンドン(BBC、スタジオ録音)
楽園への歩み ~「村のロメオとユリア」
ジョン・バルビローリ卿指揮
ボストン交響楽団
1959年1月30日、ボストン、シンフォニー・ホール(実況)
楽園への歩み ~「村のロメオとユリア」
ジョン・バルビローリ卿指揮
ボストン交響楽団
1959年1月31日、ボストン、シンフォニー・ホール(実況)
楽園への歩み ~「村のロメオとユリア」
ジョン・バルビローリ指揮
ヴィーン・フィルハーモニー管弦楽団
1947年8月20日、ザルツブルク、フェストシュピールハウス(実況)
アパラキア(後半部分)
ジョン・バルビローリ指揮
スコラ・カントルム合唱団
ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団
1938年4月17日、ニューヨーク、カーネギー・ホール(実況)
The Barbirolli Society SJB 1059/60 (2012)
入手するまでにちょっと躊躇した。何しろ二枚組のうち一枚目はまるきり既出CD(1996/ Dutton CDSJB1005)と同一だからだ。名演揃いなのは承知しているが、重複感が否めなかった。しかし、聴いてみると全ディーリアン必携のアルバムだ。とりわけ二枚目冒頭「
牧歌 Idyll」の放送録音はこれまで存在すら知られなかった貴重な記録。正確な収録年月日は未詳ながら、スタジオ録音(一枚目所収)に先立つ1953年前後だと察しられよう。現存する同曲の最初の録音である。
(まだ聴き出し)