新文芸坐の
原田芳雄追悼特集も明日で終わってしまう。
別室の撤収に伴う片付けに追われ上京も思うに任せぬ小生はそれでも九本を観た。《
われに撃つ用意あり》《
寝盗られ宗介》《
ニワトリはハダシだ》《
生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言》《
竜馬暗殺》《
浪人街》、そして今日の三本。
全二十五本中の九本なので自慢にも何もならない数だが、小生は小生なりに感謝の念を籠めスクリーンに対峙したつもり。
今日はたまたま江古田での所用が早めに済んだので池袋で途中下車、以下の三作品をじっくり堪能しゲストのトークも拝聴できた。
友よ、静かに瞑れ
1985
角川映画
監督/崔洋一
原作/北方謙三
脚本/丸山昇一
出演/
藤竜也、原田芳雄、倍賞美津子、室田日出男、佐藤慶、林隆三 ほか
トークショー/阪本順治監督+山根貞男
新世界(短篇)
2001
自主制作
監督/阪本順治
出演/原田芳雄
どついたるねん
1989
荒戸源次郎映画工房
監督・脚本/阪本順治
撮影/笠松則通
出演/
赤井英和、原田芳雄、相楽晴子、麿赤児、大和武士 ほか
東京ではこれが初上映だという《新世界》を除いては再見作であるが、追悼上映の一齣として観ると感慨も一入。《どついたるねん》で主人公のリング復帰を助ける初老のトレーナー役が渋くて素敵。ひょっとしてクリント・イーストウッドはこの原田芳雄を観て《ミリオンダラー・ベイビー》での役作りをしたのではないか、というのは小生の抱く妄想に過ぎないのであるが。
トークショーで阪本監督は、荒戸源次郎プロデューサーに連れられ初めて原田邸へ行ったら、庭にサンドバッグがあったことや、脚本も何もない状態なのに出演を承諾してくれたのはきっと当日の深酒のせいだと思っている、などと冗談混じりに語ったあと、「他の誰ともまるで違う俳優でした。今かかえている二本の脚本にも原田さんに是非やってもらいたかった役があって…。ああ、いないんだなと実感しています」としみじみ締め括った。
トーク後の休憩時間に喫煙所へ入ったらご両人が並んで旨そうに煙草を吸っていた。平日なのに満員の盛況ぶりにちょっと吃驚されたご様子だった。