迂闊にも全く気づかなかった。書店で平積みになっていても見過ごしたに違いない。表紙に何ひとつ記されていないのだから無理もない。『Coyote』という月刊誌の一月号の話である。
foggykaoruさんのブログに教えられた。1月6日付の記事(
→ここ)にこうあった。
表紙には何も書いてないけれど、この雑誌にランサムに関する力のこもった特集記事が載っています。単にコニストンの写真が載っていて、ちょこちょこっとランサムの解説が載っているというレベルではありません。[…]
近所にこの雑誌を置いてある書店が無いランサマイトのみなさん。買う前に中身を確認する必要はありません。これは永久保存版。買って損しないことを私が保証します。ネットで即買うべし。
『Switch』の版元が出している旅・冒険・アウトドア系の写真誌という程度の認識はあったものの、この雑誌に関心を抱いたためしがない。この号だって、ホンマタカシやヴォルフガング・ティルマンスの特集と聞けばもう見る気が失せる。それがどうだ。「
買って損しないことを私が保証します」とまで推奨されている。それも筋金入りのランサマイトの口からである。大慌てで書店に走ったのは言うまでもない。
真ん中あたりを開くといきなり「
オボレロノロマハノロマデナケレバオボレナイ」の文字が目に飛び込んできた。題して「
アーサー・ランサム 裏庭の冒険」。俄かに信じられない。至福の時の訪れである。まさしく夢のような出来事だ。