今日はもうゴロ寝なぞ許されない。叩き起こされて大掃除に駆り出される。窓硝子に水を掛けて護謨箆で丹念に汚れを落とす。時間をかけてせっせと磨いたら見違えるほど透明になったが、こ、こ、腰が…。
そのあとは近所まで食材の買い出し。年越し用の蕎麦、各種の野菜と蜜柑をどっさり。それらを持ち上げたらまたも、いててて…。
ここらでちょっと休憩とばかり、数日前に別室のCD棚から探し出しだディスクを心静かにかける。忙中閑ありとはこのことだ。
ブラームス:
ヴァイオリン・ソナタ 第一番、第二番、第三番
ヴァイオリン/オーギュスタン・デュメー
ピアノ/マリア・ジョアン・ピレシュ
1991年8月、ミュンヘン高等音楽院、大ホール
Deutsche Grammophon 435 800-2 (1992)
惚れ惚れするような秀演である。伸び伸びと、しかも歌に節度のあるヴァイオリンと、そこに一部の隙もなく寄り添う真摯で親密なピアノと。
これ以上いったい何を望もうか。