夕食後にもう一枚。折角なので秘曲ついでにこんな協奏曲はどうだろう。
ドヴォジャーク:
チェロ協奏曲
バルトーク:
チェロ協奏曲
チェロ/ヤーノシュ・シュタルケル
レナード・スラットキン指揮
セントルイス交響楽団
1990年9月28~30日、セントルイス、パウエル交響楽堂
BMG RCA 60717-2-RC (1991)
ハンガリー出身の
ヤーノシュ・シュタルケルにとってバルトークがチェロのための楽曲を遺さないまま歿したことは悔やんでも悔やみきれぬ痛恨事だったことだろう。コダーイの無伴奏チェロ・ソナタをあれだけ愛奏した彼のことだから、もしバルトークにソナタや協奏曲が存在していたら世界中で演奏して廻ったことだろう。
シュタルケルは歯がみしてひとりごちたのではないか。「もしも彼があと十年長生きしていてくれたら、俺が弾くための曲を註文できたのに、メニューインやプリムローズがそうしたように…」と。
ところが、なのである。
バルトークにチェロ協奏曲が実在していたのだ。
(まだ聴きかけ)