今日もすっきり快適な五月晴れ。暑くも寒くもなく肌に心地よい一日だった。まるで倫敦の初夏のよう、と昨日ふと感想を漏らしたら、コメント欄で実際の倫敦はこのところ異常に寒い日ばかり続いて摂氏十度にもならないと現地からご教示を賜った。おそらく今年は冷夏になりそうだという。わがニッポンの夏はどうなのか。
散歩の途中ふと見上げると、舗道の並木に薄紅の可憐な花が今を盛りと咲き誇るのが目にとまった。あ、
マロニエだ、と呟くと、家人がこれは
橡(栃)だと言い張る。
マロニエか橡か。両者互いに自説を譲らない。よくよく観察すると葉の形が微妙に異なる二種類の樹木があるようにみえ、紅色の花の咲く木と白い花をつける木と、全く花の咲く気配のないのと、どうやら三種類あるらしいこともわかった。果たして真相はいかに。結論は帰宅後のPC検索まで持ち越された。
困ったときのウィキペディア頼みということで早速「トチノキ」を引いてみると、
トチノキ(栃、橡、栃の木、学名:Aesculus turbinata)とは、トチノキ科トチノキ属の落葉広葉樹。
近縁種でヨーロッパ産のセイヨウトチノキ(Aesculus hippocastanum)が、フランス語名「マロニエ marronnier」としてよく知られている。
なるほど。どうやら親戚同士だがマロニエと橡とはやはり別種の植物であるらしい。で、肝腎の花については、
初夏にその葉の間から穂状の花序が顔を出す。穂は高く立ち上がり、個々の花と花びらはさほど大きくないが、雄しべが伸び、全体としてはにぎやかで目立つ姿である。花は白~薄い紅色。
なるほどねえ、だが、さっき目にした花がまさにそれだ。ただしマロニエなのか橡なのかはわからない。マロニエについてはすこし先にこのような記述がある。
[トチノキは]
そのほか、街路樹に用いられる。パリの街路樹のマロニエは、セイヨウトチノキといわれ実のさやに刺がある。また、マロニエと米国産のアカバナトチノキ (Aesculus pavia) を交配したベニバナトチノキ (Aesculus x carnea) も街路樹として使用される。
そうか、マロニエは
西洋橡というのか。しかもそれとは別に交配種の
紅花橡というのもあるそうだ。なにがなんだかわからなくなる。
マロニエの特徴として「実のさやに刺がある」とある(橡の実は丸っこい)。してみると決め手は実か。それぢゃあ秋になってみないと識別できないではないか!
(まだ書きかけ)