昨日も今日も素晴しい好天に恵まれ、近所の公園や街路を足取り軽く歩き回った。
日向にいると少し汗ばむほどなのだが、海から吹く微風は涼しく適度に乾燥して肌にひやりと心地よい。どことなく六月の倫敦を思わせなくもない清々しさだ。このまま入梅や猛暑がなければいいのに、なぞと身勝手なことをふと考える。
捗らないデスクワークの徒然なるまま、久しぶりに
ポール・パレーが指揮するフランス管弦楽を聴いてみたくなる。初夏の陽射しに勝るとも劣らぬ爽快な音楽だからだ。
ドビュッシー:
イベリア
牧神の午後への前奏曲
海
ラヴェル:
組曲「マ・メール・ロワ」
ポール・パレー指揮 デトロイト交響楽団
1955年12月3日/4日/3日、デトロイト、(旧)オーケストラ・ホール
1957年3月19日、デトロイト、ヘンリー&エドセル・フォード・オーディトリアム
Mercury 434 343-2 (1994)
なんともはや素晴しい。抜けるような青空の爽快感といったらいいのか。
実にもう単刀直入で曖昧なところがなく、それでいて繊細このうえない演奏であることに感嘆久しうした。剛毅と柔和の驚くべき結合とでも評すべきか。全く余人をもって代えがたいドビュッシーでありラヴェルである。