今日も京橋のフィルムセンターの小ホールで1940年代ミュージカルを観る。小特集「京橋映画小劇場/アメリカ映画史研究③」の最終日である。先週に引き続いて、英語のヒアリングには自信のあるという家人も同行した。
フォー・ミー・アンド・マイ・ギャル
For Me and My Gal
MGM
1942
監督/バズビー・バークリー
製作/アーサー・フリード
原作/ハワード・エメット・ロジャーズ
脚本/リチャード・シャーマン、フレッド・F・フィンクルホフ、シド・シルヴァーズ
撮影/ウィリアム・H・ダニエルズ
音楽/ジョージ・ストール
出演/
ジュディ・ガーランド、ジーン・ケリー、ジョージ・マーフィ、マルタ・エッゲルト ほか
(口上)
ミュージカル映画の大スター、ジーン・ケリーのデビュー作。第一次世界大戦中に、徴兵逃れをするヴォードヴィル・ダンサーが愛国心に目覚めていく。第二次世界大戦下の米国民に戦争への協力を訴えかけた作品。随所でケリーのダンスを楽しむことができる。30年代初期に斬新な振付けにより、ミュージカル映画に革命をもたらしたバスビー・バークレーが監督をつとめている。
1910年代のアメリカでヴォードヴィル芸人が繰り広げる芸道ものミュージカル、バックステージで展開される恋の鞘当てとサクセス・ストーリー、さらには時局を反映した戦意昂揚プロパガンダ映画としての側面も色濃い。
バズビー・バークリー監督作品と聞いて歌舞場面のスペキュタキュラーな映像トリックを期待する向きは肩透かしを喰らう。ごくごく実直なドラマ演出が積み重ねられた正統派ミュージカル映画なのである。
(まだ書きかけ)