昨日は青山からの帰途、ちょっと遠回りして御茶ノ水で中古CDを少しだけ漁る。十日ぶりなので何か面白いものが網にかかるのを期待したが、さしたる収穫はなし。夏枯れということか。
ショスタコーヴィチ: 交響曲 第15番 (二台ピアノ用編曲)、二台ピアノのための小協奏曲
フィリップ・アントルモン+ラウラ・ニッコラ=ピアノ
Cascavelle VEL 3102
◆作曲者自身による編曲。作曲家同盟での試演審査のため、初演に先だちピアノ版が作成された由。悪くない演奏だが、この曲の面白さはほとんど伝わらない。
ショスタコーヴィチ: ピアノ協奏曲 第1番*、ルーセル: シンフォニエッタ
ゲンツマー: シンフォニエッタ
ホルテンゼ・フォン・ゲルミーニ指揮 ゲルミーニ管弦楽団
ファニー・ゾルター=ピアノ、フリーデマン・シュナッケンベルク=トランペット*
RBM RBM 463 024
◆70年代にちょっと話題になった女性指揮者が手兵を率いた盤(1973録音)。曲目の妙に惹かれて。ショスタコーヴィチとルーセルの二曲は完全に同時代音楽(1933と34)なのに驚く。
ベルリオーズ: イタリアのハロルド*、トリスティア ほか
今井信子=ヴィオラ*、コリン・デイヴィス卿指揮 ロンドン交響楽団 ほか
Philips 416 431-2
◆記念すべき今井信子の海外デビュー盤(1975録音)。いきなりの凄い抜擢だったが、それに見事に応えた堂々たる弾きっぷり。未熟さなど微塵もない。
シュトラウス: アルプス交響曲、チュルリョーニス: 交響詩「森にて」
ガブリエル・フェルツ指揮 アルテンベルク=ゲラ歌劇場フィルハーモニー管弦楽団
Dreyer-Gaido CD 21027
◆まるで知らない独逸の田舎楽団の演奏(2002録音)。お目当てはもちろん後者。
ショーソン: 果てしなき歌*、ピアノ、ヴァイオリン、弦楽四重奏のための協奏曲、愛と海の詩**
アンドレ・エスポジト=ソプラノ*、ピエール・バルビゼ=ピアノ、クリスティアン・フェラス=ヴァイオリン、パルナン四重奏団、ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス=ソプラノ**、ジャン=ピエール・ジャキヤ指揮 コンセール・ラムルー管弦楽団
EMI France CDM 7 64365 2
◆LP時代にさんざん聴き込んだ懐かしいショーソン。「果てしなき歌」は未だにこれを超える演奏に出遭ったことがない。久しぶりの再会だ。
バッハ: カンタータ 第42番 より シンフォニア、管弦楽組曲 第2番、チェンバロ協奏曲 ホ長調、管弦楽組曲 第1番
ケティル・ハウグサンド=チェンバロ&指揮 ノルウェイ・バロック管弦楽団
Lynn CKD 181
◆これも偏に曲目ゆえ。鍾愛の42番カンタータの冒頭曲が聴いてみたくて。ノルウェイの未知の人たちの演奏だが、これはこれで悪くない。
バッハ: ゴルトベルク変奏曲
アグネシュ・シャカーイ+ローシャ・ファルカシュ=ツィンバロム
Hungaroton HCD 31764
◆前々から気になっていた二台ツィンバロムによる「ゴルトベルク」演奏。民族楽器によるバッハなんて…と敬遠する莫れ。これがなかなか聴かせるのだ。