このところ連日のように東京で野暮用だ。そろそろ疲れてきた。
午後から崩れるという予報だが、夕方になっても降る気配がない。それならば、と新宿へ。ジュンク堂で本と雑誌をいろいろ物色。
『ルーシー・M・ボストン自伝 メモリー』 立花美乃里、三保みずえ訳、評論社、2006
*こんな訳書が出ていたとは知らなんだ。前半の「意地っぱりのおばかさん」は1982年に福音館から出た邦訳の再録、後半の「マナーハウスの思い出」のみが初出。実はそちらも "Memory in a House" として単行本が出たときに一読しているのだが、委細は忘れているので、改めて通読してみようと思う。感想はいずれまた。
山田由美子 『第三帝国のR. シュトラウス 音楽家の〈喜劇的〉闘争』 世界思想社、2004*ナチス vs 大作曲家の知られざるバトル。さてその実態は? 帰りの車中で読み出したら、これがやめられぬ面白さ。読了したらこれも報告しよう。
井上ひさし 『夢の裂け目』 小学館、2001
*紙芝居屋が極東軍事裁判の奇っ怪なからくりを面白く解き明かす、という、ブレヒトも真っ青な「教育劇」。しかもクルト・ワイルの替え歌がふんだんに出てくる。例えば "Speak Low" は「父さん」だ。この洒落がわかるかな?
よせばいいのにディスクユニオンに寄ったら、やっぱりいくつか面白いのがある。
シベリウス: 交響曲 第1番
ニールセン: 交響曲 第1番
ヨーゼフ・スヴェンセン指揮 ウェールズBBC国立管弦楽団
ヤーノシュ・フュルスト指揮 アルスター管弦楽団
BBC Music MM 268
*例の月刊誌附録のCD。このシリーズには結構「当たり」が多いのだ。
"Touch! Don't Touch!: Music for Theremin"
テルミン/リジヤ・カヴィーナ、バルバラ・ブッフホルツ
カンマーアンサンブル・ノイエ・ムジーク・ベルリン
Wergo WER 6679 2
*名手カヴィーナが盟友とともに2005年ドイツで収録したテルミン・アルバム。すべてこの楽器のため書かれた独・露の現代音楽というのが潔い。楽しみだ。
プッチーニ: 「トスカ」
セーナ・ユリナッチ(トスカ)、カルロ・コッスッタ(カヴァラドッシ)、ハンス・ホッター(スカルピア)ほか
アンドレ・クリュイタンス指揮 ウィーン国立歌劇場管弦楽団&合唱団
Golden Melodram GM 5.0062
*1966年12月15日の公演ライヴ。どんな演奏だかさっぱり予測できぬ。でも聴きたい。
寄り道したのがいけなかった。千葉に帰ったら激しい雨。荷物を抱えて往生した。