窓の外で雪が舞っているとの家人の声で起こされた。表を眺めてみたら、たしかに公園の芝生や植え込みの上がうっすら白い。居間はいつになく寒々しく冷え切っている。湯を沸かして熱い珈琲を淹れて飲みホッと人心地つく。こんな朝はできれば外出を控えたいが、腰痛の治療で整骨医に予約を入れてあるので、外套と襟巻で身支度して出発。いやなに徒歩でほんの数分の距離なのだが。帰宅する頃には雪はやんでいたが、予報では夜半また降り出すだろうとのこと。部屋を暖め、ストーヴの傍らで読書に精を出していたら、なんとなく冷たい物で喉を潤したくなる。先日たまたまコンビニで見かけた赤城製菓の「イスパハン」なる氷菓(
→これ)があるのを思い出し、冷凍庫から取り出して試したら、これが思いがけず美味。その名のとおり、そこはかとなく薔薇の香りがする。ベリー類をペースト状にしたアイスを芯に、ライチと薔薇の風味がする白クリームで包み、外側にラズベリーのチップを散らしてピンク色のチョコレートで固めるという凝った三層構造。これは癖になりそうな旨さだ。凍えそうな真冬に食べるアイスクリームは昔から大好物なのである。